ちょっと筆休み

今日は旅noteはお休みして、ここで一息お店の話をしようかなと思います。

(徐々に商品の更新をしていきますのでどうぞオンラインショップもよろしくお願い致します。)

今はどこも売り上げが減少し私の周りでは販売好調なお店というのは聞いたことがありません。
これはブランド側もそうでいやいや販売好調でさ、追加追加しなきゃ間に合わないよーなんて昔話。
今では全くその声も聞こえてきません。催事の為に生産して在庫を抱えて、次の催事の準備してと車輪の上のねずみ状態。
決していい状況ではないことを踏まえてブランドとお店、2つの側面からお話しできたらと思います。


と言いましてもまだ店舗運営に関しましてはオープンして1年3ヶ月の
まだまだ何も知らない甘ちゃんであることをご理解ください。

さてお店というものをオープンして気がついたこと
これはブランドだけやってては到底理解でき得なかった部分が多々有ります。

まずブランド側は商品をお店さん側に卸します。
展示会を行い発注を受けて数量によりブランドさん側は銀行の融資を受けて、
これだけ発注ありますので入金があるまで貸して下さいと、もちろんそうでない小規模のブランドも
ありますが、ある程度数量金額がまとまると借り入れをしないと生産できません。

大体掛け率60以下で取引を行います。

さてここでお店とブランド側の思惑に相違が生まれます。

ブランドとしてはなるべく掛け率を叩かれない程度で取引したい。
お店としてはなるべく掛け率を叩ける(交渉の余地がある)所と進めたい。

しかしブランド側は頭でわかっていても店舗の運営自体を分かっていませんので
なるべく高い掛け率を維持したいわけです。

一番ブランド側として納得出来るのが大きな金額で取引できる事。
これにより数量も金額もまとまりますし、お店さんとの掛け率も交渉が大幅にできるわけです。

では通常の6掛けで取引を行った場合

店頭で100円の物を売ると40%、40円の利益がお店側に入ってくるというわけですね。

もちろん上代販売ですから売り上げ自体の額は増えますが、1000万売っても400万しか利益が確保できないということです。
セールを行わないお店であれば在庫は負債として残ってしまいます。
そこに家賃(テナント契約料)+人件費+雑費などの経費に加えて、
来季仕入れるお金もその40%の中から準備しなくてはいけないのです。

ブランド側からすると別に良いじゃん生産してないんだし、商品売れば良いだけだから。

もしバブル期や経済が好調であり、とにかく店頭に出せば売れるという状況であればそれで良いのかもしれません。
しかし昨今の経済状況からして、そういうわけにはいかなくなったのが今の店舗さんの状況です。

なおかつ人手不足。居ても続かないすぐ辞める。
ウチを例にすると結婚、出産、転勤。女性がメインの職場なので必ずこれらの問題が付いて回ります。
お金を盗んだり、突然来なくなるなどはまだありませんが、他の店舗さんに聞くとやはり同じ様な問題を抱えています。

人を教え育てるのに掛かった経費、時間など全てがパーになってしまいまたやり直しとなるのです。

じゃあ店舗さんの純利益って一体いくらなんだろう?と
本当に答えられる人はきちんと運営出来ている人たちです。

40%の中から諸経費を全て引いて一体手元にいくら残るのか?
もちろん自分たちの給料も出しての話です。

多分世の中の半分以上の小規模店舗さんは利益を度外視し、自ら店頭に立ち人件費を抑えて何とかやっているのではないでしょうか?
それも好きだから何とか出来る事です。

人を雇ってもただただ経費を払い、人件費を払いお金を回しているだけの状態になり、
一体自分はなんの為に仕事をしているのかと自分自身を見失い、
人間関係に疲れ、もう止めてしまった方が楽だなという選択をしてしまうとお店を閉じた方に聞きました。
他にも辞める理由は色々とあるでしょう。

この部分の大変さというのはブランド側は頭で理解しているつもりでも、店舗運営を経験したことない以上理解できません。

本来店舗というのは販売や拡大、ビジネスをきちんとやっていきたいのに
別の部分で足を引っ張られるわけですから。

成功する店舗も企業やブランドさんにも必ず優秀な部下、スタッフが影で支えているという事です。

そしてブランド側の話をすれば60の売り上げの中から家賃、生産代金、諸経費、来季の予算などを賄うためどちらも同じように苦しいのです。

そして現状、展示会というシステムがあります。
年2回多い所で年4回新作の商品を発表する場。

今までであれば春夏1回3月に行い秋冬1回10月に行えばなんとか1年を回せました。

しかしここ数年SNS発展によりのすごいスピードで市場が変化するため
半年前の商材を仕入れるという事がかなりリスキーになってきたのです。

展示会で見たときは新鮮で新しく感じたんだけど、、数ヶ月経ってちょっと今これは販売難しいかもな。
そんな変化が数ヶ月で起きてしまうのが今なのです。

じゃあ、3/6/9/12とか月を決めて展示会やれば良いじゃない?
それがお店にとって都合良いなら、、、。その通りです。しかしブランド側がその体制が出来てない所が多々なのです。
年2回プラス2回というコンスタントにやれる体力があるならば今はそうすべきです。
これはお店さんにとってすごく受注しやすい環境となるのです。

がしかし上記の短期サイクルはブランド及びそれに関係する工場にそのしわ寄せが来ます。
年中生産してないと出来ない事ですから信頼の置ける工場を持っているなど
生産背景がしっかりしているブランドさんでないとそれが出来ないのです。

しかも数がまとまらない、、、、
以前の様に数量がまとまらないので、工場としては手間ばかりかかってしまい、そのブランドさんを手掛ける意欲を失っていきます。

1店舗1型色違い各1合計2着、、、、個人買いですか?なんて発注の仕方も店舗さんによってはあります。
手間は2着も20着も変わらないのでブランド側からすると多い方がいいのですが、その様な発注は最近周りでも聞いた事ありません。
店舗さん側からするとギャンブルは出来ないため、まずは各1で売れたら追加しようその様に自己防衛に走ります。

ブランドさんからすると本来であれば数量がまとまって生産した方が安くつくのに
結局は少量で生産コストが嵩むという悪循環になっているのです。

そしてブランド側による納期遅れ。店舗さんからここ数年ブランド側の納期遅れ、生産不可ドロップが多すぎるという
話も聞きました。これはね店舗側からすると大迷惑です。ブランドさんからすればたかだか数点少額だからいいやかもしれませんが、
店舗は日々動いてますから、このくそ暑い時期にウール送ってきやがってとか、何でこの商品を今頃送ってくんだよ!!と怒り心頭です。
これはブランド側が現場を完全にわかってないが上起こってしまうのです。


雨が降れば動く商品も異なります。晴れたら晴れたで売れる商品も変わり
肌寒さを感じればその日に売れるものが変わってきます。これをブランドさんは全く分かってません。
納品して終わりですからコレクションを始める前にMD戦略などをしているのでしょうが、全然出来てないブランドが多数なのです。

では一体どうしたらいいのか?

それがわかってたら皆やってますよね(笑
答えなんてないし、正解は人それぞれ違うのです。

皆同じ様な悩みを持っていても話せる人が少ないのがこの業界、、いやどの業界もそうかもしれません。
人と同じ事をしていても突破口は生まれません。周りに素直に同じ悩みを話せる人がいるのも
この苦境を乗り越えるためには大事な事かもしれませんね。

私自身も正解なんて分かってないし、日々店頭で悩み考え、試行錯誤しています。

なので皆前向いて頑張りましょう!としか言えないのです。

直ぐ諦めるのではなく継続は力なりです。
人生という長いスパンで考えると悩んでいる時期なんて一瞬。


仕事はもちろん大変ですが、楽しくあるべきです。
趣味が仕事にって人もいます。それで良いじゃないですか?

心のゆとりってすごく大事だと思いますし、それがお客様にも必ず伝わりますから。

悩んで悩んで自分で答えを見つけたらこれだー!!!と突っ走る勇気。
天才と馬鹿は紙一重と言いますが、大胆に決断でき、舵を切れる人、これからは必要です。

と最後はまとまらず支離滅裂になっちゃいましたが(笑
みんな頑張ろうねという事で

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7月1日からはHYACKA Vol.6が開催されます。
毎回毎回商品集まるのかなと不安の中、皆様のおかげで6回目の開催です。
買うのも売るのも楽しみ、お客様と創り上げるショップ
HYACKA the department是非お越しくださいね!

HYACKA the department Vol.6
7/1(金)~7/10(日
場所: WHITE BRICK gallery&space
時間:11:30~19:00
雨天、水曜日休み


新しいショップスタッフ、インターンの子達が来始めました。
もう人がコロコロ変わる不安定な状況に嫌気が差しているので今回は若い子達を選んでいます。
地方から出てきてガッツのある子。
私たちとしては、将来的にブランドもお店も任せられる人材を育てたい気持ちでやってますから。

そんな新しい人材でも販売のしやすい環境を整えてあげるのも私たちの仕事。

2Fには爬虫類カフェも出来ました(笑


決算も終われば後半戦しっかり成長していこうじゃないですか!!