S.A.G.A

佐賀県武雄市。かの有名な一ノ瀬泰造の生まれ故郷である。
彼が通ったであろう道、大きな樹木のある場所、、、
記憶は途切れ途切れでしかないけれど、前回訪れた時に見た一瞬の映像美が未だに残っている。
それからもう何年ぶりだろうか?前回来たときはまだウェイウェイはロンドンの大学院生だった。
記憶というものは凄い物で何年も前に歩いた道を
いくつもある記憶の引き出しを開けては閉じ、開けては閉じ
最終的に我々の向かうべく目的地へと導いてくれた。


武雄市にある登録有形文化財である如蘭塾迎賓館跡地で
茜染色工房を開いている緒方先生の所に御邪魔しました。
(先生お忙しい所申し訳ありませんでした。)
すごい先生であるにも関わらず、僕たちと同じ目線で話してくれる
先生の優しさはいつも感動させられます。


(調度生徒さんが染め始めたので先生から見学においでと、、、)




必要な物を必要な分だけ取り、自然の摂理に従った物作りを行っている
先生の姿勢にもの凄く感化されました。前回紹介したあしき工房さんもしかり
同じ様に必要な物を必要な分だけ取る。勿体無い、無駄にしない。
昔は当たり前だった事が、今では特別に感じる世の中って一体どれだけ変化が必要なんでしょう?
それは必要な変化なのでしょうか?不必要な変化なのでしょうか?


人間という生き物は皮肉にも一度あげた生活レベルを落とす事は困難です。
今世の中で環境問題だとかエコだとか、正直どれだけの人間がきちんと中身を理解しているのでしょうか?
様々なアパレル会社やブランドから作られるエコバッグと称した商品は、
もはやエコを通り越し、無駄に過剰に生産している状態ではないんでしょうか?
民間が行った塵の分別を税金で処理する自治体やそれに関わった人間にどれだけの利益が入ってるかしっていますか?
税金が関わる事でどこかで甘い汁を吸う人達がいる事をしっていますか?


皮肉にも地方で一生懸命活動している人には目も向けない
そんな資本主義社会に少し嫌気がさした瞬間でした。
(先生に再会したおかげで良い意味で、もう一度考えるべき瞬間ができたんだと思います。)

(70〜80度前後のお湯を素手で確認する先生。
染めを行っている人なら分かると思うのですが、
熱いを超えて痛いんですね。しかも生地がお湯を吸っているので
尚更熱さが痛さに変わるんです。)


自然染めについての説明を受けている所。



手描きによるろうけつ染めに関しての説明を受けている所。


(ウェイウェイも久々の再会に感激していました。)


先生からは作家とはどういう姿勢で物作りをするべきか、作品にかける情熱、生命、輪廻転生等お話しして頂き、
深い深い話を前日も何時間もお話しして頂き、ものすごく勉強させて頂きました。
作家である前に職人でなくてはならないと再認識しています。
僕たちはまだまだ勉強が足りません。
何で物作りをするのか?もう一度考え改めるべきだと思っています。
芯の揺らがない強い物創りをしていこうともっともっともっっっと努力していきます。


Thank you, Ogata sensei! and Noriko's mum!
I will come back to TAKEO, again!


Posted By
T.R & W.W