今これを書こうとしている時点で今年も残すところ
数時間となってしまいました。


大人になるにつれ一年がこんなにも早く経つものか?
と子供の感覚とは離れ少し残念な気もします。


一年を振り返る暇も中々無いので、こういう機会に少し感じたことを
文字にして残しておこうと思いました。
     


物作りに真剣になって、日本の地方産業と共に進んできた
昨今ですが、正直わたしたちが感じるより市場経済は冷たく厳しいです。


真剣に向き合えば分かってもらえるなんて安易な考えでは
今の市場に対応できないことも分かってます。


残念ですが、本当に市場はそれを求めているのか?
たまに弱気になったりもします。でもわたしたちがそうなってどうするんだ!
と喝を入れ、


自分たちが信じた部分は曲げずに己のペースで、
応援していただける限り本気で
物作りに取り組んでいきたいと思っています。


大阪の草木染めの工房さんに
久留米の絣工房さんや
浜松のぬくもりさん、
山梨のニットの工場に
佐藤さん
プリントのW辺社長
ボタンのラノさんや
桐生のセンバタヤの二人など
本当にたくさんの地方の職人さんに
支えられミフレルは少しずつですが進んでいます。

ファッションというのは本当に一人では成立しないのだなぁと
心から感じ、感謝した年でした。



東京に移って数ヶ月。
実は自由を手にしたようにも感じますし、
その逆に不自由になったような気もします。


常に移動してきた人生ですから、
別に東京じゃなきゃいけない、
東京に憧れてというのもないんです。



ただたくさんの素晴らしい友人・知人に恵まれ
この遠い吉祥寺の時の輪まで来て下さる人々に感謝しており、
このような環境を手に入れたことを嬉しく思っています。


来年はもっと自由に羽を伸ばせたら
という希望に満ち溢れている半面少し不安もありますが、、、


福岡では出来なかった事が東京で出来ると言うことは
やはり素晴らしいことだし、今まで見ることのできなかった人に
見て触れる機会が作れたことが何よりも大きいです。


時の輪を通して人の輪ができる2011年にしたいと思っています。

偉そうに聞こえるかもしれませんが、我慢して下さいね。
感謝している半面、少し腹立たしい部分もあります。
数が少ないとは言え、工場も質(クオリティー)を保持してほしいし、
まぁ良いやという感覚でやってほしくないです。
上がりが残念だと本当に悲しいし、きちんとコミニケーション
できているつもりでもそうなってしまう時があるので残念でなりません。
文化や技術を残すためには常にその努力が必要だし、
それを怠る工場や地場産業は確実に衰退してしまいます。
必要とされないものは廃れて無くなる、悲しいですが
市場経済の現実でもありますから頑張って欲しいと思っているのです。


中国リスクでたくさんの企業が日本に生産の場を移し始めて
私達のような小さなブランドの生産が後回しにされるケースもでてきて
腹立たしい半面、工場が生きていくためには必要不可欠でも
ありますし、正直とても複雑な気分です。

本当に純粋に無になって、もう一度出直そうと
最近感じています。


雑誌もウェブも正直見てて面白くないんです
(価値観のズレからくるのかもしれませんが、、、)


ウキウキしたり、ワクワクする感覚
わたしたちが十代の時に感じたような
ドキドキ感を提案できるような
来期秋冬にしたいと思っています。


そもそも半年スパンで動いている現状況に少し無理が出てきました。
わたしがバイヤーの立場でも半年先の商材を選ぶのも少し
躊躇してしまうぐらい、市場のスピード、価値観が簡単に変わるほど
早いスピードで走っています。


1年程前に合同展なんて早く卒業しなさいと、
いつまでも合同展に頼っていてはダメとあるジャーナリストに
言われました。


何故かその言葉が頭から離れずにずっとずっと引っ掛かっていたのです。


来期はまだどういう風にプレゼンするか決めてないですが、
ただ今までのやり方から一度無に戻して、新しい環境に
身を委ねてみようと思ってます。



友人達がいるから何とか続けている、勇気を大分もらってます。
日頃照れくさくて言えないけど、本当はすごく感謝してるし
ありがとうオーラを感じてくれと!
身勝手ですが思ってます!


来期の春夏 実は顧客様の反応の方がバイヤーさんより
早かったのです。その中には初見の方もおられました。
わたしたちの提案を受け入れて、
年間に数十万使ってくれる大事な顧客さんがいるので、
やはりツマラナイ物は提案したくありません。
どれだけ単価が上がろうが、良い物を提案したいのがわたしたちの本音です。


生地にこだわり、刺繍やハンドワークをこれでもか
というくらい贅沢に施したのですがバイヤーの反応は遅かったです。


この温度差って埋められないのか?悩んでいます。


もちろんブランド側の提案が合わない時ももちろんあると
思いますから、その時は正直にそう言って頂ければわたしたちの勉強にもなります。


不特定多数を相手にビジネスしているのがお店さんなので
もちろんお店の平均価格が存在していますが、セレクトというのは
常に時代先を見つめた提案を行ってきたという時代を見てきたので
希望ではありますが、そう在ってほしいです。


作り手ー売り手ー買い手がイーブンな環境が本当に願う
ミフレルの商売の理想なのです。


顧客さんの期待には応えたいし、バイヤーさんの想いにも
応えたいわたしたちのブレない提案
自分たちが何を一番やりたいのか?それを表現することが
一番の近道かもしれません。


バイヤーのフィルターを通さないと、お客さんに届かないのも
残念だしまだまだ環境づくりの途中です。うん、途中です。

わたしたちにとってファッションというのはその人の
精神的装いであることを前提に書きます。


ファッションビジネスを始めて、人というのは
見た目で判断できるほど単純な存在ではないということを
痛感してきました。だからこそ魅力でもあります。


ビートルズに、ピストルズ、パンクにモッズ、ヒッピーや
クラブカルチャーなど社会と共に歩んだファッションの歴史
の中で常に時代のフィルターを通したメッセージがありました。


簡単に言ってしまえば今はその表面的な部分でしか見られません。
パンクのお兄さんでも社会への不満は分からないとか、、


今私達はファッション変革期にいると思います、
それは凄くエキサイティングな事だし
今日の価値観が明日の価値観とは限らないのも面白いです。


ただそんな中で自分で判断する精神的な目を養うこと、
そして文化を装うということを感じるのもファッションだと思います。


少し大袈裟かもしれませんが、こんな時代に生まれ
小さいブランドながらファッションを通して
たくさんの方々に出あえていることも確かです。


わたしたちが感じる、想うファッションの在り方って何だろう?
それはコレクションできちんと発表できるようにしていきたいです。


1ラックで表現できてるか?
大森さんの言葉が胸の奥に残ってます。



会社である以上結果が全てです。
数字は結果ですー川久保さんの言葉が常に頭の中を過ぎります。
会社を経営するのもある意味デザインなのかもしれません。
今はすごく大変ですが、結果を出せなきゃ
意味がないです。


クリエーションと経営というのはすごく難しいです。
デザイナーであり、経営者であるという違う二つの脳を使うからです。


そこで失敗した例も成功した例もありますが
土台ができていての話だと思うのでまずはわたしたちの動きやすい
ビジネスの土台を固めていく作業を行っていきたいと思っています。


実はロンドンに行くまで日本の事が大嫌いでした、
でもたくさんの外人の方と接していく中で先代の日本人
が作り上げてきた環境に本当に感謝しました。


だからこそ日本の物づくりを海外に伝えたいと感じたのも
ロンドンから帰国してからでした。


そして相方に会うまで台湾に興味なんて全くなかったし、
地理的にどの辺にあるのかも曖昧でした。


でもロンドンから帰国後2年ほど留学し、本当に
日本人に親切な国で温かい人がたくさんいる国なんだなと感じたのです。


人の熱気、一生懸命生きると言うこと、人の温かさに触れた台湾
そんな台湾が好きです。(色々とありましたが、、、)
どこかの国々のように日本人を嫌いという感情が根ざしているわけではないし
本当に近いので、是非遊びに行ってみて感じて下さい!


わたしはとても弱い人間で、すごくダメ人間です。
海外から来ている相方を安心できる環境を早く作ってあげたいと
思っていますし、それをきちんと実行できるように僕がやらなきゃと
日々反省ばかりしています。


本当どうしょうもない自分に嫌気が差すこともあります。
2011年はそんな自分に鞭打って、前に進んでいきます。



将来はやはり海外に出たいという思いは常にあります。
幸運にも多少の英語、中国語ができるのに何故日本でやっているのか?
そこまでこだわる必要ないのではないか?とも感じる今日この頃です。
今期はイタリアのバイヤーから熱烈なオファーを(毎日電話してくる)
受けたのですが、やはり今の環境では無理だと判断せざるを得ませんでした。
折角取引きになっても売れないで終わりという関係にはしたくなかったし、
外国人のサイズ展開を考えていなかったので、いくら私達がフリーサイズを
作っていても実は肩は小さめに作っているし、ウエストも少し細目だったりもします。
最近は調整できるようなパターン展開していますが。
今の自分達に正直悔しかったので、その悔しさをバネに
体型も違えば、感覚も違う海外のお客さんを取り込めるように
来年はきちんとレベルアップを目指していきたいと思っています。


そして2011年は吉祥寺は時の輪にてのワークショップも
できるような環境を作っていきたいです。
刺繍
ニット
パターン
プリント
アクセサリー
料理などの各コースから少しずつ
人との触れ合いの場と環境を作っていけたらと思っています。

ファッションと言えば服だけというのではなく
ライフスタイル、価値観というのを提案できたらと思ってます。



こんなに真っ直ぐな人は居ないと思います。
人の悪口とかもすごく嫌います。
人の嫌な部分や嘘をついたらすぐ見抜きます。だから私はあの子を
たまに警察犬と揶揄して呼びます。


海外から一人やってきて日本の友達もそんなに多いわけではないし、
本当に勇気があるし色々と不安だろうなと思います。


作品以外にもそんな真っ直ぐで勇気ある
人間的部分にもファンができる要素なのかな?
とかも思います。


だからこそ悲しませたくないし、喜んで楽しんでできる環境を
作ってあげたいです。


受注後は一心不乱に大量の手編みのニットの注文を黙々と編んでいます。
関節を痛めることもよくあります。


あの子の笑顔はミフレルの笑顔でもありますから


喜びの一番はたくさんの人の手に届くこと
たくさん売れることですなんですけどね(笑


WWという一番身近な人に今年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いしますと伝えて良い年越しを
迎えたいと思ってます。


長文、誤字脱字申し訳ありません。
大変読みにくい個所はあるかと思いますが、
素直に書いたつもりです。


そんなミフレルを今後共々宜しくお願いします。